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8月9日木曜日。
高く昇っていた太陽が西の山手へ沈みだす頃。
青く澄み渡った空は、薄暗く、ほんのり紅みを増し、
太陽の光できらめいていた琵琶湖は濃い蒼色へと変わっていきます。
ついさっきまで、小さな子供達や、ブルーベリーの摘み取り・ガーデンカフェで
お茶を楽しまれていたお客様で賑わっていた紀伊國屋に響き渡るのは
ヒグラシと蛙の鳴き声と・・・そよ風の音・・・。
そして
やさしく静かに流れるチェロとピアノの音色。
少人数で、和やかにアットホームな雰囲気の中で、特製のサンドウィッチや
スープのお食事が終了すると、爽やかなアロマティーの香りの中で
レストランは、しんと静まり返りました。
「アットホームなホームパーティで、こんなに緊張する静けさは始めてですね。」
小さな微笑と共に、柳田先生はチェロを抱え、席につかれました。
8歳から才能教育でチェロを学び、14歳でソリストとして
ニューヨークデビューされた柳田耕治先生は、桐朋音楽大学を経て、
ボストン・ニューイングランド音楽院に留学。タングル・ウッド音楽祭で
バーンスタインのもとで演奏など活躍されました。
帰国後は、京都市交響楽団主席チェロリストを経て、
現在、群馬交響楽団主席チェリストです。
国内トップチェリストで組織される「チェロ・アンサンブル・サイトウ」の
メンバーであり、NHK毎日音楽コンクール入賞もされた柳田先生は
最近は子供達を対象にしたコンサートや音楽教室にも力を注いでおられます。

流れるようなやさしい音色は、じんわりと体の中に染みわたり
それを聞いている私達を違う世界へと連れて行ってくれるようでした。
外はすっかり暗くなり、琵琶湖の周りに灯る明かりが美しく揺れる頃。
たくさんの笑顔や拍手とともに、チェロコンサートは終了しました。
次回のコンサートが待ち遠しくなるような、本当にあたたかいコンサートを
柳田先生、ありがとうございました。